去る令和4年8月24日、稲盛和夫氏がご逝去されました。享年90歳。
京セラ、KDDIの創業、JAL再建という日本社会への貢献。
経営者勉強会「盛和塾」には、
日本のみならず、国内外で1万人以上の経営者が師事されていました。
ご生前の多大なるご功績に感謝を捧げると共に、
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
「稲盛哲学」は、
単なる綺麗ごとの机上の空論ではなく、
正真正銘の実証済みの生きた哲学です。
VUCA時代と言われる先行き不透明で混沌とした
これからの世界情勢でもなお、
わたしたちに大事な指針を与えてくれます。
「7つの習慣」「アドラー心理学」など、
「世界普遍にして、時代を超えて不変の実践哲学」を
教育事業として提供している、弊社、有限会社ルネサンスジャパンでは、
故・稲盛和夫氏の追悼企画として、
「稲盛哲学と7つの習慣」を、シリーズとしてお届けしていきます。
生前、「7つの習慣」著者・コヴィー博士と、
稲盛和夫さんが対談をされて、雑誌でも特集が組まれました。
お二方は同じ年齢で、また一代で世界的企業を創業されたもの同士であり、
経営哲学も、共通項が多いです。
実際に、稲盛哲学の造詣の深い方や、
稲盛さんが主催されていた「盛和塾」の経営者の方々は、異口同音に、
「7つの習慣を学ぶことで、稲盛哲学が一層深まりました」
と語られることが非常に多いです。
一例をあげると、
稲盛さんの経営哲学の2本の柱は『フィロソフィと会計』です。
フィロソフィは考え方や原理原則と表現します。経営者が何かを決める際の判断基準をどう高めていくか、が大切なことであるとされています。
何かがあった時に、内面を磨いていないと足元をすくわれることにもなる。
また、経営者の判断は、社員に大きく影響を与えるがゆえ、フィロソフィ(考え方)が重要であると、語られています。
稲盛先生は会計も大切され、一日一日の数字を追っていかないと経営が成り立たないことにも言及されていました。そのため、会計をしっかりと理解していないと良い経営者になれないことにも言及されていました。
上記の件を、コヴィー博士も全く同じことを述べており、
第8の習慣の書籍で「マージンとミッション」の両輪の重要性を説いています。
コヴィー博士は、50才で、大学教授を退職されて起業されました。
その後、数年間、経営に苦しまれたと伺っていますが、
書籍『完訳 第8の習慣』には、下記のように記されています。
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以下、『完訳 第8の習慣』より抜粋
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自分の会社を立ち上げて何年にもしないうちに現実を思い知らされた
『ノー・マージン、ノー・ミッション』という現実だ。
いくら会社のミッションが素晴らしいとも、
着実に利益を上げれるように経営しなければ、
肝心のミッションを果たす機会はなくなってしまうのである。(中略)
『ミッション/ノー・マージン(使命あれども利益なし)』ではいけないし、
『マージン/ノー・ミッション(利益あれども使命なし)』でもいけない。
どちらかもネガティブな結果を招くことは避けれないし、
持続可能なアプローチでもない。(中略)
生き残るにはマージンもミッションも追及しなければならない。
バランスが鍵を扱っているのである。
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以上、『完訳 第8の習慣』より抜粋
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上記以外でも、
稲盛和夫さん、コヴィー博士の共通項はとても多いです。
それは、お二人だけでなく、
渋沢栄一、松下幸之助、二宮尊徳、
孔子、孟子、王陽明、ドラッカー、アドラー心理学など、
古今東西で共通する
歴史的不変にして、世界的普遍の
共通項の多い哲学であると感じています。
これから「稲盛哲学と7つの習慣」シリーズとしてお届けしますので、
今後の人生や、経営で、
「不変の指針」として、お役に立てれば幸いです。
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「稲盛哲学と7つの習慣」第一回目
※マイクの関係で、一部、音声が聞きとりにくいところがあります。
恐れ入りますがその点、ご了承いただければと思います。
貴重な内容となりますので、是非お楽しみください。
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対談相手:廣瀬 公尚(ひろせ まさなお)
一般社団法人「7つの習慣アカデミー協会」認定コンサルタント
【プロフィール】
鹿児島大学「稲盛アカデミー」で、生前の稲盛和夫氏から直接、指導を受ける。
その後、盛和塾所属経営者の人材育成研修会社で、人材育成マネジメントに関するコンサルティング、コーチング、研修提供を10年以上行っている。
「7つの習慣アカデミー協会」代表理事・斎東亮完と出会い、
法人研修講師や、協会認定コンサルタントとしても活躍中。