稲盛和夫氏と、『7つの習慣』の著者であるスティーブン・R・コヴィー博士には、非常に多くの共通点があります。

 

生前の稲盛氏とコヴィー博士の対談が行われた際にも、ご当人同士が、共通項について語られています。

当時、一冊のムック本にまとめられました。(現在では絶版)

 

以前にも触れましたが、この動画シリーズが、

稲盛経営哲学の「入門編」として、7つの習慣の「実践編・応用編」として、参考になれば幸いです。

 

稲盛氏は、著作の中で、「人生・仕事の結果」を決める方程式について説明しています。

 

それは「考え方✕熱意✕能力」という方程式です。

 

「熱意」や「能力」は個々人に差があり、0〜100くらいに分かれている。

一方、「考え方」だけは、-100〜100の幅がある、と稲盛氏は考えておられたようです。

 

つまり、熱意も能力もある人が、「誰かを貶めよう」とか「自分だけが楽をしよう」といった考え方で仕事をすると、どうなるか。

 

それは、「マイナスのかけ算」になってしまう・・・というのです。

 

私の専門である『7つの習慣』的に読み解くと、

これはまさに「パラダイム」について説明していると感じます。

 

仕事に取り組み、人生を送る際には、「方法論」や「やり方」「情熱」も重要。

しかし、それ以上に大切なことは、どういうモノの見方をするか、どういう姿勢で取り組むか、どういう「あり方」でいるのか。

 

これを稲盛氏もコヴィー博士共通して重要視しているのです。

 

稲盛氏は生前、経営では

「フィロソフィ(考え方)」「会計」が二本柱である、と

語っておられました。

 

経営者として、会社の理念を大切にすることはもちろんのこと、日々の数字を追うことも

当然重視しなければならない、という考え方を持っていました。

 

コヴィー博士は、同じことを「ノーマージン、ノーミッション」(利益なくして、使命なし)という言葉で表現しています。

このように、両者は経営に関して、極めて近い考え方を持っていらっしゃいました。

 

また、コヴィー博士は、自著『第8の習慣』で「リーダーシップ4つの役割」について解説しています。

 

経営者や管理職といったリーダーは、日々、取り組むべき事柄が無数にある。

 

しかし、抽象度を上げて考えると、リーダーに求められる役割はこの4つに集約される、という考え方です。

・模範になる

・方向性を示す

・組織を整える

・エンパワーメントを進める

 

この「4つの役割」の視点から、稲盛氏の経営手法を見てみると、驚くほどに共通点があるのです。

 

稲盛氏は企業経営において、

まず社員の模範となることを意識し、社員との信頼関係を構築することに意識を向けられました。

 

その上で企業としてのビジョンや経営の方針を明確に示し、

結果を出すために組織の再編に着手されていきました。

 

社員に対する動機付け、モチベーションアップに関してさまざまな手を尽くされたのは言うまでもありません。

双方の理論や実践例を学ぶことで相乗効果が生まれ、さらに理解が進むのではないかと思います。

 

動画の中では、さらに詳しい内容の解説も行っています。

ぜひ、こちらの動画もご参照ください。

 


 

「稲盛哲学と7つの習慣」第一回目

※マイクの関係で、一部、音声が聞きとりにくいところがあります。

 恐れ入りますがその点、ご了承いただければと思います。

 貴重な内容となりますので、是非お楽しみください。

 

───────────────────────

<動画ナビゲーターのご紹介>

 

対談相手:廣瀬 公尚(ひろせ まさなお)

一般社団法人「7つの習慣アカデミー協会」認定コンサルタント

【プロフィール】

鹿児島大学「稲盛アカデミー」で、生前の稲盛和夫氏から直接、指導を受ける。

その後、盛和塾所属経営者の人材育成研修会社で、人材育成マネジメントに関するコンサルティング、コーチング、研修提供を10年以上行っている。

 

「7つの習慣アカデミー協会」代表理事・斎東亮完と出会い、

法人研修講師や、協会認定コンサルタントとしても活躍中。

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事